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▼『古事記』の神話 上巻 大国主神6
<稲羽の白兎6>
[承前]
この兎は大穴牟遅神に、つぎのように予言しました。
「あの大勢の兄弟の神々は、八上比売と結婚することは出来ないでしょう。袋を背負ってはいても、あなたがお嫁さんにするでしょう」
(これでこの白兎の項はおわり、大穴牟遅神が大変な苦難に遭遇する場面に移ります。なお八上比売は神に仕える巫女で、その地方の有力者たちの憧れの的だったのですね。この『古事記』の記事には、須佐之男命の子孫のことが詳しく記されています。大穴牟遅神=大国主神はそのうちの六代目、六世神です。大和朝廷の神話に出雲の神々の事蹟が詳しく記され、またその遠祖の須佐之男命が大和朝廷の祖である天照大神の弟神であるとされるのは、大和朝廷がいかに出雲の勢力に気をつかっていたかを示していると思います。出雲豪族と大和朝廷の確執はずっと後になっても『日本書紀』などに記されていますし、出雲大社の建立も出雲一族を宥めるためだったと言われます。『魏志倭人伝』においても、九州から邪馬台国に行く途中に「出雲」らしき「投馬」という大きな国があると記されていますが、邪馬台国=大和朝廷とすれば、『魏志倭人伝』と『古事記』の神話とはよく一致いたします。出雲→イズモ→ズモ→ズマ→投馬。投の音にはズがあるそうです)
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